サンデル教授と考える 「社会保障と税」に別所が参加、発言して参りました。

 日本経済新聞社が、1月16日(月)に「社会保障と税」をテーマに、米ハーバード 大学のマイケル・サンデル教授の特別講義を主催しました。これに別所が参加し、 発言して参りましたので、その様子を下記にご案内します。特別講義の内容は、日 経新聞の電子版にて紹介されました。内容面に踏み込むと問題があるかもしれな いので、周辺情報を中心にいたします。

 

1.参加者の様子  

 今回の講義は、「社会保障と税」について事前に自分の考えを添えて申し込みをす る形式が取られていました。このため受講者の問題意識も高く、周辺の人は開演前 に、資料を再度読み込んでいるような人が多かったです。10代から50代の方が発言 されていました。今回のテーマからすると、65歳以上の人がもっと参加し、発言さ れると面白かったのではないかと思います。

 

2.議論の進行  

 上記のような参加ですから、サンデル教授が質問を終える前から、手が上がっていました。質問は明確ですが、回答者は、遠回しだったり、結論が最後に来たり、論点がずれるような場面も少し見られました。やはり簡潔に説明するトレーニング・研修が必要であることを確認させられました。  

 「30代で、消費税増税に反対という意見の人は?」というような質問をされるなど、議論を進行・争点を促進する技術がさすがの一言です。また回答が長い場合は遮ったり、要約したりする点も教授から学ぶべき点がたくさんありました。とりわけ、曖昧で長い回答を「要約する力」「価値観の対立から整理」へと進めるスキルは絶妙です。会議は、内容の「深耕」と「進行」の2つを同時にしなければなりません。

 

3.別所(えいご)も発言  

 講義の最後に、別所も発言の機会に恵まれました。サンデル教授の「労働人口を増やす方法はあるか?」という問いに1案として「移民の受け入れ」を提案しました。移民の受け入れについて、「反対意見」のある人という続く質問では、その前に「女性の活用の推進」というプランの提案に変わってしまい。移民の是非については議論が深まりませんでした。これが2.で説明した微妙にずれる論点の代表です。そもそもの移民の是非や、その価値観へもっと深く議論をしたかったのですが、ほどなく定刻を迎えてしまいました。 (※別所は移民受け入れ推奨をしているのではありません。質問への回答と議論・争点を提示したのです。移民の受け入れは賛否あると考えます。)  

 

 この対話形式の講義は、書籍では楽しめない生(ライブ)の楽しさ、興奮があります。テレビも一方通行なので、会場でないと楽しめない、伸ばせない能力もたくさんあります。みなさんもこのような講義を見つけたら、参加されること特にお勧めいたします。会場にいるだけで引き込まれます。